江戸時代からの歴史と活気ある商店街の町-江東区亀戸~大島・砂町散策

江東区は、区の中心部を南北に渡る『横十間川』を境に、「深川地区」と「城東地区」に分かれています。

この区分けは、かつての深川区、城東区の区割りとほぼ同じ。
現在は文化圏としてもはっきりとした文化的な違いは見られず、むしろ内陸部と湾岸部のほうが大きな差異がみられます。

そこで今回は城東地区の一部、古くから町が発展していた亀戸から南砂町までを散策、町の様子をうかがってみたいと思います。

池にはもちろんカメがたくさん!花も鮮やかな「亀戸天神」

亀戸天神

亀戸といえば、学問の神様「天満大自在天神(菅原道真)」を祭る、亀戸天神。
江戸時代は明暦3年(1657年)に、10万8千人の犠牲者を出した『明暦の大火』が発生します。
亀戸天神は、その大災害からの復興事業の地として本所を定め、その鎮守神として造営されました。
なお、大相撲発祥の地、2駅都心寄りの両国にある「回向院」も、明暦の大火の犠牲者を葬るために建立されています。

亀戸天神では2月~3月初めには梅まつり、4月には藤まつりがおこなわれます。
咲き乱れる梅、そして藤棚からこぼれ落ちんばかりの藤の花。その向こうにはスカイツリー。
このコントラストが美しいまつりです。

近くには江戸時代より伝わる元祖くずもち屋、「船橋屋」さんなども軒を連ねており、食べ歩きも楽しい街並みが広がっています。

船橋屋本店

亀戸天神より古い。かつての人々の願いがここに。「亀戸水神」

亀戸水神駅

亀戸にはもうひとつ、ひっそりとではありますが意外な存在感を醸し出しているお宮があります。
それが、亀戸水神。

亀戸-曳舟間3.4kmを走る、たった5駅・2~3両(3両は朝夕ラッシュ時)編成のローカル線「東武亀戸線」。
その亀戸線の2駅目が「亀戸水神」です。

亀戸駅から1kmもないため、歩いていける距離ですが、珍しい東京のローカル線に揺られてみるのもまた一興かと。

亀戸水神

亀戸水神は、詳しい由来はわかりませんが、鎌倉時代より存在していたといわれ、亀有香取神社の兼務社となっています。
かつてこの地域は低湿地帯であり、そこを田畑に開墾しました。
その当時はさぞ水害も多かったことでしょう。そのような地に人々の願いを乗せて造営され、現在に至っています。
もちろん、亀戸天神より古い歴史を持ち、成り立ちからしても土着のお宮であることは、言うまでもありません。

亀戸天神に寄った折には、ぜひ足を運んでみてくださいね。

区民の憩いの場、横十間川

横十間川

1659年に開削された「横十間川」。
、現在では親水公園として親しまれています。
総延長は1900mほどで、この川が深川地区、城東地区の境ともなっています。

広い総延長を生かし、貸しボート場や水上アスレチック、野鳥の島、また花菖蒲園や田んぼのある「生物の楽園」などが整備され、だれでもゆったりと楽しめる親水公園。
カワセミが訪れることもあり、運が良ければ出会えるかもしれません。

また、週に1日和船の運航もあり、櫓漕ぎの体験もできる親水公園です。
週一日、ボランティア団体「和船友の会」による木造和船の運行もあり、櫓こぎを体験することもできます。

仙台掘り遊歩道

仙台掘り

時代劇でも頻繁に名の挙がる「仙台堀」。
その仙台掘りは、現在親水公園として整備されているのです。
仙台掘は、横十間川の南端から現れ、都内最大の親水公園として有名です。
7つの森や、やすらぎの滝、釣り堀、川遊びのできる遊び場スペースなど、施設も充実。

丸1日散策しても飽きない、安らぎの得られる親水公園です。

商店会の努力でますます活気あふれる「砂町銀座商店街」

砂町銀座商店街

東京メトロ東西線「南砂町」から仙台堀を抜け北上すると、丸八通りと明治通りの間に姿を現す商店街。
そう。それが砂町銀座商店街です。

砂町銀座商店街

毎月10日には「ばか値市」という、優良店が趣向を凝らしたバカ安の市が立つことで有名です。
おでん屋さんや揚げ物屋さん、焼き鳥屋さん、その他総菜屋さん、など手作りの店が多く、少量からリーズナブルな価格で提供されています。
見ているだけでもわくわくする商店街です。

砂町銀座商店街は、かつては都電の駅がありましたが、都電が廃止になり、また東西線の南砂町周辺に開店した2店舗の大規模ショッピングモール、そして大型家電チェーンにより、客足が遠のいていた時期がありました。

しかし、大型ショッピングモールを敵視するのではなく、せっかく南砂町周辺まで足を延ばす人が増えたのだから、エンターテイメント性や人情、活気、その他の営業努力により商店街まで足を延ばしてもらおう、そのように方向を定め、客足を取り戻した経緯があります。

都市部の商店街の成功事例として、深川や世田谷区の千歳烏山とともに紹介される商店街となっています(なお千歳烏山は、人口急増にも関わらずチェーン店が撤退を余儀なくされる商店街運営事例として、様々なメディアで紹介されています)。

城東地区の住宅事情

ほぼ全域が海抜ゼロメートル地帯、南砂町に至っては海抜-3mという城東地区。
このあたりの住宅事情はどのようになっているのでしょうか?

砂町銀座商店街から南砂町までは、南砂町グリーンハイツや都営南砂町三丁目アパートをはじめ、砂町、大島、亀戸駅周辺はマンション・アパートが目立ちます。
かつての工場・倉庫街だった広い敷地に、マンションが建てられたのです。

仙台掘り沿いのマンション群。かつて倉庫街だった堀・川沿いは、大型タワーマンションが目立つ。

仙台掘り沿いのマンション群。
かつて倉庫街だった堀・川沿いは、大型タワーマンションが目立つ。

しかし、商店街のある北砂周辺や、亀戸線沿線は、2世帯レベルの一戸建てが目立ってきます。

北砂の典型的な住宅構成。 大通り(明治通り、写真奥)沿いにはオートロックマンションやテナントビル。 その裏には古いアパートや戸建て住宅。一番奥に新興の戸建て住宅という構成になっている。

北砂の典型的な住宅構成。 大通り(明治通り、写真奥)沿いにはオートロックマンションやテナントビル。 その裏には古いアパートや戸建て住宅。一番奥に新興の戸建て住宅という構成になっている。

この周辺は、都心へのアクセスの良さから人口が増え続けており、縦方向に多く世帯を収容できる住宅が増え続けているのが現状です。
路地に入ると古い住宅やアパートも散見されますが、それらは新興住宅に挟まれるようにひっそりと存在しています。
こういった古い戸建ては今後姿を消して行き、ますます新興住宅や高層マンションが増え続けていくことが予想されます。

江東区の下町風情を楽しむなら、もしかしたら今のうちかもしれません。

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test エディター:津倉 深根雄
Web業界(主にEC業界)に十数年身を置いていた、モータースポーツ大好きなフリーライター。
夫婦でシクロツーリスト(自転車旅人間)。新婚旅行は本州~九州縦断の自転車旅。
この時、「人の心を動かすのは、サービス内容や集団ではなく、人のキャラクターとの触れ合い」なことを悟る。